競馬史に残る最強の牝馬テスコガビーの悲劇

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最強牝馬の一角、テスコガビー

良く最強牝馬はどの馬なのかという話になるが、その時に名前が上がる一頭、それがテスコガビーだ。
このテスコガビーは本当に強い競馬をしていた。
スタートから先頭に持ち出すと、そこからずっと先頭を走ったままゴールするのである。
桜花賞ではスタートから独走となり後続馬に詰められる事なく完勝。
そしてオークスでもスタートから先頭に立つが、桜花賞で独走を許した事もあってか、単騎逃げはさせまいと後続も距離を詰めてプレッシャーをかけにいく。
しかし、それを物ともせずに最後の直線まで来ると距離を詰めていた馬は離され、差しにきた馬もついていけずに最後は8馬身差の勝利だった。
これだけ圧倒的な力を見ると、最強牝馬の一頭として数えないわけにはいかないだろう。
しかしこのテスコガビーはその後、怪我により休養をする事となり、一度レースに出走するも再度脚部に不安が発生し、休養、そして一度は引退という路線を歩む事になる。
しかし馬主の要望により現役続行の決断が下され、育成調教の過程で心臓麻痺を起こし死亡してしまう。
サラブレッドは馬主によって多くの運命を左右されるが、無理をさせてまで走る事、それは命がけである競走馬にとっては時に大きく運命を左右する出来事でもある。
テスコガビーの遺骨は馬主が引き取らなかった為、現在は桜舞馬公園(オーマイホースパーク)に埋葬されている。

テスコガビーの残したもの

競馬用語に「スタートが良く、道中も素直で、最後もきっちり伸びる」という馬を評して「テンよし、中よし、終いよし」と言う。
テンはスタート、中は道中、終いは最後の直線だが、これはテスコガビーに対して最初に使われた言葉である。
残念な事にその血を残す事は出来なかったが、その競馬でのレースはそれまでスタミナ重視だった日本の競馬に対してスピードという概念を入れたとも言われ、その圧倒的な能力が「バケモノ」「アマゾネス」といった呼び名にもなったのであろう。
しかしテスコガビーに対する「バケモノ」「アマゾネス」という表現は決して悪意のあるものではなく、それだけ突出した力を持っており、男勝りの力を持っていたからでもある。
最終的には「グラマーな美女」とも言われ、その馬体は多くの人を魅了したと言われる。

馬主がそのまま引退させていたならばどうなっていたのかはわからないが、その判断が間違っていたというわけではない。
競馬はあくまで結果であり、その過程では色々な思惑は生まれるものである。
ただ、脚部はサラブレッドにとって命に直結する部位でもある。
その上での決断であるからこそ、悔やまれてならないという側面を持ってしまうのだ。

テスコガビーはその身体やレースを通して、日本の競馬に新風を巻き起こした名馬の1頭である。

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